(ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラが1−3月(第1四半期)の決算としては初の黒字を計上した。一方、フリーキャッシュフロー(FCF)は再びマイナスとなった。

  同社が29日に発表した1−3月の調整後純利益は2億2700万ドル(約242億円、1株当たり1.24ドル)、売上高は約60億ドルと、いずれもアナリストの予想平均を上回った。テスラ株はナスダック100指数の構成銘柄で年初来上昇率が既に最も大きいが、29日の通常取引終了後の時間外取引で一時11%値上がりした。

  年初の自動車生産および納入台数が予想を上回ったことが、テスラの株価を押し上げており、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はその結果、2年前に実現の難しい目標を設定した報酬パッケージから最初のストックオプションを受け取ることが可能になる。

  カリフォルニア州当局が外出規制を5月末まで延長する状況で、同州にある米国唯一の組立工場の生産再開時期は見通せないが、投資家はその不確実性に目をつぶっているようだ。

  テスラは「自動車製造とグローバルなサプライチェーンが以前の水準をどれだけ速く回復するか予測は難しい。予想される結果にはかなり幅があるため、短期的な純利益とFCFのガイダンスは不正確となる可能性が高い。4−6月(第2四半期)のアップデートで2020年のガイダンスを再検討する」と説明した。

  在庫の積み上がりが影響し、同社の1−3月の現金燃焼(フリーキャッシュフローのマイナス幅)は、約8億9500万ドルとなった。2月の公募増資を受け、3月末時点で同社のバランスシートには81億ドルの資金が残った。

  マスクCEOは、電動トラック「セミ」の最初の納入を当初の計画から約2年遅れとなる2021年に再び延期する。新型クロスオーバー車「モデルY」の上海での生産開始と来年半ばの稼働開始を目指すドイツ工場の建設を優先する。

(20年のガイダンスに関する説明などを追加して更新します)

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