(ブルームバーグ): 今年1ー3月(第1四半期)のユーロ圏経済は、過去最悪のマイナス成長だった。議論を巻き起こしているユーロ圏共同債を求める声が一段と強まる結果となった。

  欧州連合(EU)統計局が30日発表した1−3月の域内総生産(GDP)速報値は前期比3.8%減少。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため各国が実施した制限措置の影響が表れた。企業活動が崩壊寸前に追い込まれ、失業率は急上昇、域内各国は巨額の緊急刺激策費用を拠出せざるを得なくなった。

  世界で最も多額の債務を抱えている国の一つであるイタリアは1−3月のGDPが4.7%減。フランスとスペインはいずれも5%超のマイナス成長だった。

  新型コロナの感染拡大は公衆衛生だけでなく経済にも深刻な打撃を与えている。イタリアやフランス、スペインは財政支援の負担を共同で担おうとユーロ共同債の発行を主張するが、ドイツやオランダは債務の多くを肩代わりする羽目になるとの懸念から反対している。

  これとは別にこの日発表されたユーロ圏の4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.4%上昇と、2016年以来の低水準だった。

フランスとスペインのGDP

  フランスの1−3月GDPは前期比5.8%減と、1949年以来最大のマイナス。スペインのGDPは5.2%減となった。2週間の封鎖と制限が四半期全体の成長を打ち消すのに十分だったことが示された。

ドイツの失業者数が増加

  ドイツでは4月の失業が予想以上に増加した。同国の失業保険申請件数は4月に過去最大となる37万3000件増加。ブルームバーグの調査に答えたエコノミストのいずれの予想をも大きく上回った。連邦雇用庁によれば、給与支援の申請は前例のない水準に膨らんだ。

  同庁のシーレ長官は声明で、「新型コロナはドイツの戦後最悪のリセッションにつながるだろう。そのため労働市場はひどい圧力にさらされている」とコメントした。4月の失業率は5.8%と、3年ぶりの高水準に急上昇した。

Euro Area’s Record Slump Adds Urgency to Fiscal Aid Calls (1)(抜粋)

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