(ブルームバーグ): 東京都内で電子レンジの価格が上昇している。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため緊急事態宣言が5月6日の期限からさらに1カ月程度延長される見通しの中、しばらくの間電子レンジの需要は高水準を維持しそうだ。  総務省が1日発表した4月の東京都区部消費者物価指数(CPI)によると、電子レンジの価格は前年同月比29.2%上昇と、1981年以来の上昇率を記録した3月(同42%上昇)に続いて高い伸びを維持した。新型コロナの感染拡大は、2014年を除いて過去37年間、右肩下がりで推移してきた電子レンジの価格トレンドに足元で変化をもたらしている。

        

  第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「供給制約や工場の閉鎖などが家電製品の価格に影響を及ぼしている可能性はある」と述べた上で、「こういった状況で多くの人が買いたいとなれば当然価格は上がる。ただ長期で見れば供給問題も解消することから、全体的に物価は下落方向に進むだろう」と語った。

  東京都区部のCPIは、旅行業界が新型コロナの感染拡大で最も深刻な打撃を受けている産業の一つであることも示している。4月の宿泊料は前年同月比7.7%下落と、1971年以降で最大の下落率だった。生鮮食品を除くコアCPIはマイナスに転じ、日本が再びデフレに陥りかねないとの懸念に拍車をかけている。

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