(ブルームバーグ): 西村康稔経済再生担当相は2日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の延長を4日に正式決定するのに合わせ、経済活動再開についての政府としての基本的な考え方を示す方針を明らかにした。

  東京都の小池百合子知事、大阪府の吉村洋文知事とのテレビ会議形式での意見交換会で語った。西村再生相は、両知事が懸念を示した経済活動の再開について「専門家の話を聞きながら、ぜひお示しをしたいと考えている」と指摘。4日に開催する新型コロナに関する政府の専門家会議では、感染防止策を講じた上でどう必要な社会活動を行うかなどの議論を深め、それを踏まえて基本的対処方針を決めたいと語った。

  また、米ギリアド・サイエンシズが開発し、新型コロナにも効果が期待できるとして日本でも臨床試験が進められている「レムデシビル」について、米食品医薬品局(FDA)が緊急使用を許可したことを受けて、審査が大幅に簡略化できる「特例承認」制度を活用し、早期承認を目指す手続きに入ると述べた。富士フイルムホールディングスが開発した「アビガン」についても、治験を急いでいると説明した。

  加藤勝信厚生労働相は2日夕に会見し「レムデシビルの特例承認を可能にする政令改正を行った」と述べた。近日中にギリアド社による承認申請があると聞いているとした上で、「申請がなされれば、1週間程度で承認できる体制を整えるよう指示した」と付け加えた。

  小池、吉村両知事は緊急事態宣言を受けた学校の休校長期化や在宅勤務の拡大などの社会変化をとらえ、9月入学制の導入など大胆に社会システムを転換する機会とすべきだと提言したほか、新型コロナ特措法での自治体の裁量権の拡大などを要望した。西村再生相は社会システムの変革を「この機会に進めないといけないという考えに全く賛成だ」と応じたが、特措法については事態が落ち着いてから議論したいと述べるにとどめた。

  安倍晋三首相は1日、今月6日に期限を迎える緊急事態宣言について、1カ月程度延長することを軸に調整していると明らかにした。

(第4段落に加藤厚労相のコメントを入れて更新します)

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