(ブルームバーグ): 米国の食肉加工工場は操業を再開し始めているが、全ての労働者が職場に復帰しているわけではない。新型コロナウイルス感染拡大で先月、十数カ所の施設が休止した後、罹患(りかん)をなお恐れる労働者もいる。従業員は有給休暇や無給休暇を取るか、離職している。

  コロラド州グリーリーにあるJBSの米国工場では 、新型コロナの感染拡大前に13%程度だった欠勤率が30%に上っている。同社は感染に弱いと見なした1割程度の労働者には給料を支払い自宅待機させている。他は病気を理由に出社していない。

  しかし、同工場労働者が加入する全米食品商業労働組合(UFCW)第7支部のキム・コルドバ委員長によると、一部労働者は出勤するのが「怖い」ため自宅にとどまっているという。同委員長は具体的な数字は示さなかったが、最近訪問した同工場の生産速度が労働力不足で実に遅かったと指摘した。

  3月と4月には工場で感染が拡大し、会社側は感染対策で指示された新ルールへの職場の対応に苦慮した。労働者の欠勤が続けば、トランプ大統領が工場の操業継続を命じる大統領令に署名した後も米国では食肉の不足と価格上昇が続く恐れがある。

  JBSは連邦政府の「安全と社会的距離に関するガイダンスに従っており、職場復帰を望む従業員に安全な労働環境を提供するため全力を尽くしている」とブルームバーグ宛ての電子メールで説明した。コロラド工場ではマスクとフェースシールドを配布するなどしているという。

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