(ブルームバーグ): 東京外国為替市場のドル・円相場は小じっかり。米雇用統計の発表を控えて様子見姿勢が広がる中、米中関係の悪化懸念が後退し、午後にかけて株高が一段と進んだことで、リスク選好に伴う円売りがやや優勢となった。

市場関係者の見方

上田ハーロー外貨証拠金事業執行担当役員の山内俊哉氏

米雇用統計発表前は、米中懸念後退を受けたリスクオンの流れや雇用統計での悪材料出尽くしへの期待感がドル・円をもう少し押し上げる可能性米雇用統計が悪いのは当たり前。悪い数字が出てドル・円が下がっても、一部で経済再開の動きがあるので、そこを手掛かりに突っ込めば買いたいという状況ではないか

ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリスト

米雇用統計前はどうしても動きづらく、欧州市場までは小動きが続いてしまうのではないか米雇用統計については大きく反応するとは考えにくいが、マイナス金利化の話がもう少しクローズアップされ、米金利が低下すると、105円半ばぐらいを目指す動きになるかもしれない。雇用統計を受けた米金利の動きを注視したい

オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクター

豪ドル上昇はロックダウン解除期待を受けたリスクオンの流れが続いていることが背景米中貿易問題に関する報道も協議が継続することへの期待から、短期的なリスクオンの材料に豪中銀の金融政策報告については、失業率に対する見方が弱気に振れているものの、全体的には政策発表時の声明と比べて新味に乏しく、相場へのインプリケーションは特にない感じ

背景

中国の劉鶴副首相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表およびムニューシン米財務長官は8日電話協議し、第1段階の貿易合意を実行するため好ましい環境づくりを行い、経済と公衆衛生の面で協力すると表明日経平均株価は前日比504円高で終了。アジア株も全面高で、米株価指数先物も上昇4月の米雇用統計では非農業部門雇用者数の市場予想が前月比で過去最多の2200万人減、失業率は16%と急激な悪化が見込まれている今週発表された4月の米ADP民間雇用者数は前月比2020万人減と過去最大の落ち込みを記録米フェデラルファンド(FF)金利先物は7日、米連邦準備制度理事会(FRB)による来年のマイナス金利導入の可能性を織り込む動きに豪中銀は四半期金融政策報告で、雇用とインフレ率が改善されるまで政策金利は引き上げないと改めて表明オーストラリア政府は経済活動再開のための3段階の計画を発表

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