(ブルームバーグ): 日本経済は不況に向かって進行中だ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がもたらす衝撃の波及スピードとその破壊力で、従来の大半の経済指標は発表前に既に時代遅れとなっている。よりタイムリーな情報を把握するために、ブルームバーグ・エコノミクスは高頻度データ、代替指標および市場指標をダッシュボードにまとめた。

  5月1日までの最新のデータは、新規感染者数が減少し始める中で、日本経済が受けた打撃を裏付けている。東京都をはじめとした主要都市の経済活動は減速している。インフレのより広範な低迷にもかかわらず、パニック買いは、日用品の売り上げと価格を押し上げた。日本銀行からの多大な支援があっても、金融市場のストレスは依然として存在している。

  日本の緊急事態宣言による経済活動の抑制は、米国や欧州の主要経済国によるロックダウン(都市封鎖)に比べ穏やかで、新型コロナの感染拡大も相対的に深刻ではない。そのため、米欧諸国で予想されるよりも経済縮小の最大深度は緩やかになると見込む。それでも、実体経済の代替指標としての失業と現金の制約に対する懸念は、2008−09年の世界的な金融危機に見られた水準を超えており、家計と中小企業の痛みを明確に示している。われわれは今年の日本経済が楽観的なシナリオでも4%縮小するとみている。

世界各国の高頻度データ・ダッシュボード(英語版)はこちらをクリック

2020年のグローバル経済見通し(英語版)はこちらをクリック

日本の高頻度データ・ダッシュボード

米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、5月1日までの1週間の新規感染症例数は、その前週の2500例超から1000例超まで減少した。これは4月中旬のピーク時以降で最も少ない英オックスフォード大によるロックダウン要件の厳格さを表す指数は、安倍晋三首相が緊急事態宣言を出した4月上旬以降、51のままである(指数の範囲は0から100)ナウキャストの指数からみたトレンドによると、日用品の買いだめやパニック購入による売り上げはわずかに鈍化している。 しかし、その価格は依然として高いままであり、感染の流行が続いている中でのサプライチェーンの混乱と継続的な購入を反映している可能性がある政府が4月7日に大規模な財政刺激策を発表した後、失業率と現金の制約に関する懸念は、グーグル・トレンドの検索頻度指数に基づくと、依然として高水準であるが、わずかに緩和された日常の経済活動の代替指標とされる東京の徒歩交通量は依然として低いままだ。 ヤフー・データソリューションによると、東京を訪れる非居住者の数は、5月1日までの週でウイルス対策前の水準から約30%減少、その前週は約40%急減していた。アップルのマップ検索で測定した東京の街歩きは45%減少したグーグルの「COVID-19 コミュニティ モビリティ レポート」に基づくと、4月24日までの週に、全体的な実店舗のショッピングおよび遊興活動は底を打った可能性がある金融市場はまだ予断を許さない。企業の資金調達コストは、08-09年の世界的な金融危機ほどでないものの、3月中旬以降増加している(投資適格社債の利回りと国債の利回りの間のスプレッドを示すブルームバーグ・バークレイズ日本企業平均オプション調整後スプレッド指数による)。米連邦準備制度理事会(FRB)が日銀にドル流動性を融通するスワップライン取り決めを拡充した後、ドルと円を交換するコストは緩和されたが、足元ではベーシススワップの負の値に見られるように再び上昇し始めた

英語の原文をご覧になるにはこちらをクリック

©2020 Bloomberg L.P.