(ブルームバーグ): 任天堂株が2カ月ぶりの日中下落率となった。今期(2021年3月期)の連結営業利益が前期比15%減の3000億円となる見通しだと7日に発表した。

  株価は一時前日比3.8%安の4万4350円を付け、3月13日以来の日中下落率となった。

  ゲーム機スイッチ本体の今期の販売目標を1900万台(前期実績は2103万台)、ソフトは1億4000万本(同1億6872万本)とした。本体の前期実績は同社計画(1950万台)を上回った。

  古川俊太郎社長は会見で、現在のスイッチの「勢いも反映した上でこの業績予想を組んだ」と述べ、過度に保守的に見ているつもりはないと説明した。スマホ向けゲームアプリは開発を継続しているものの、「現時点で何か具体的に新しいものを発表できる段階にない」と述べた。

  前提為替レートは1ドル=105円(前期末108.83円)、1ユーロ=115円(同119.55円)。今期の配当は840円(前期1090円)を見込む。

  ジェフリーズ証券アナリストのアツール・ゴヤール氏は7日付のリポートで、スイッチが今後収益のピークを迎えスマートフォン向けゲームで収益を増やすことが求められる中、任天堂が前向きでないのは懸念材料だとして投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

  世界各地での都市封鎖の影響でスイッチ本体やソフトの需要は高まっているが、供給網の混乱により公式サイトなどではスイッチ本体の品切れが続く。同社は新型コロナの生産への影響が夏ごろに収束し、今期計画に沿った数量が生産できると想定している。年末商戦では、ソニーと米マイクロソフトが次世代機を投入予定だ。

  1−3月期の営業利益は自宅でゲームをする巣ごもり需要の高まりが追い風となり、894億円と市場予想(549億円)を上回った。生産や出荷の遅延が一部地域で生じたが業績への影響は限定的だった。3月20日に発売された「あつまれどうぶつの森」は6週間で1341万本を販売し、歴代のスイッチソフトの中でも最速で売れている。

 

©2020 Bloomberg L.P.