(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの感染を短時間で調べる新たな抗原検査を米食品医薬品局(FDA)が承認したことについて、スコット・ゴットリーブ前FDA長官は「まさにゲームチェンジャーだ」と指摘した。

  FDAが8日遅くに出した通知によると、米クイデルの製品が緊急使用許可(EUA)を取得した。新型コロナの抗原検査にFDAがEUAを付与するのは初めて。

  ゴットリーブ氏はCBSの番組「フェース・ザ・ネーション」でこの抗原検査について、「かなり迅速な検査で、医院・診療所で利用できるだろう」とし、連鎖球菌性咽頭炎やインフルエンザの検査で使用される機器「ソフィア」が既に医院・診療所に約4万台導入されていると指摘した。承認された抗原検査にはこれら機器が使用される。

  FDAの発表文によると、一般に抗原検査は解析に時間のかかるPCR検査より低コストで量産可能。よりシンプルな仕様のため、製造業者が1日当たり数百万人分を量産できる可能性がある。

  検査は数分以内に結果が出るが、絶対確実ではなく、偽陰性の確率が高めだとFDAは警告。世界保健機関(WHO)も同様の見解だ。

  ゴットリーブ氏によると、今回承認された検査の精度は約85%。同氏によれば、新型コロナ感染が疑われる患者に医師はPCR検査を指示することになるだろうが、結果判明まで約24時間かかる。

  新型コロナ対策調整官デボラ・バークス氏は4月の段階で、米経済活動の再開を加速させるには抗原検査の「画期的な革新」が必要だと説明していた。

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