(ブルームバーグ): 中国は新型コロナウイルスの感染症例が増えたことを理由に北朝鮮との国境に近い吉林省の舒蘭市を封鎖した。北朝鮮は新型コロナの感染例を報告していないが、その感染実態にいっそう疑いが強まっている。

  中国当局は舒蘭市に対して不要不急の移動や、集合住宅や村落への出入りを禁止したと、国営の中国中央テレビ局(CCTV)が10日に報じた。同市はウイルス警戒レベルを中度から高度へと引き上げたと、吉林省が発表した。

  北朝鮮は中国での新型コロナ感染拡大を受けて1月に国境を閉鎖し、これまで新型コロナウイルス感染症(COVID19)の症例は確認していない。だが米軍部は北朝鮮にも感染者はいるとみており、北朝鮮も他国からの新型コロナ対策支援を受け入れている。

  高麗大学校医科大学のキム・シンゴン教授は「中国との国境付近で昨年遅くに少なくとも数百件の感染例の報告があった。北朝鮮もまた、今年初めに中国との国境を閉鎖する前から感染例を把握していたものと確信している」と話した。

  中国の習近平国家主席は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長からの親書への返答で、新型コロナとの闘いで北朝鮮を支援する意向を表明したと、中国国営の新華社通信が9日に報じた。詳細には触れていない。北朝鮮専門メディア、NKニュースによれば、中国は検査キットを北朝鮮に送った。ロシアも北朝鮮に医療用品を届けた団体を援助したほか、同国に支援を提案している。

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