(ブルームバーグ): どんなに経済状況が悪くても、その不安は乗り遅れてしまうことへの不安に覆い隠されてしまうのが株式市場だ。ゴールドマン・サックス・グループは向こう3カ月で悲観的な見方が表面に浮かび上がり、S&P500種株価指数を20%近く押し下げると予想している。

  新型コロナウイルスの悪影響をはねのけようと、この数週間に財政と金融の両方で政策が講じられ、金融危機は無事回避されたが、それでも経済が平時に戻るのはまだ遠い先のことで、投資家は先を急ぎ過ぎたと、ゴールドマンの米株式戦略を率いるデービッド・コスティン氏はリポートで指摘した。

  金融や経済、政治のリスクが米株式の見通しを暗くするとゴールドマンは警告する。米国でニューヨーク州以外の地域で感染曲線が平たん化していないことは、経済の再起動に時間がかかることを意味すると指摘。企業が今年計画していた自社株買いの50%をすでに実行し、法人税増税のリスクも浮上しているほか、米中の貿易摩擦が再燃すれば、事実上の消費増税になりかねないとの見方を示した。

  コスティン氏は「一つの悪材料で相場が一気に下がることはないかもしれないが、投資家が軽視している問題やリスクは数多いと当社は確信しており、このことは当社の顧客との話し合いからも確認される」とリポートで説明。ゴールドマンはS&P500種が向こう3カ月で2400まで下げ、年末までに3000に回復すると予想している。

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