(ブルームバーグ): ジョンソン政権が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて中国に対する姿勢を修正する中で、英政府は華為技術(ファーウェイ)と競合する企業1社と協議している。

  同政権当局者は国内の第5世代(5G)移動通信網向けに機器を供給する業者の多様化を図る取り組みの一環として、5月にNECと協議した。事情に詳しい関係者1人が明らかにしたもので、重要な5Gインフラを供給する企業としてサムスン電子も選択肢の一つとして検討しているという。こうした取り組みは英国のファーウェイ依存を減らすことが目的。

  ジョンソン政権は1月、5G網の一部向けにファーウェイが機器を供給することを承認。この決定はファーウェイ製品の排除を呼び掛けるトランプ米大統領の反発を招いた。ただ、ジョンソン首相と側近らの中国に対する態度は英国のコロナ危機後に大きく懐疑的となった。

ジョンソン英首相、ファーウェイに5G一部参入認める−米国は失望

  英政府当局者は、年内に法案を提示する際にファーウェイによる5G網への関与を阻止しようとする与党保守党メンバーの動きを止めるのはもはや不可能だと判断していると、事情に詳しい複数の関係者は語った。

  NECとの協議は同社による英5G市場参入が焦点で、当初は技術的能力を構築するための試験プログラム「5Gクリエイト」を通じたものになる可能性がある。事情に詳しい関係者によれば、この動きは市場の多角化とファーウェイ依存脱却に政府が真剣なことを示している。

  NECの広報担当者は電子メールで、「世界のいろいろな地域でさまざまな5G活動に関わっているが、この特定のプロジェクトについてはコメントできない」と説明した。

©2020 Bloomberg L.P.