(ブルームバーグ): 香港行政長官の諮問機関、行政会議の招集人を務める陳智思(バーナード・チャン)氏は29日、香港市民が一定の「レッドライン」を越えなければ、中国が週内にも香港で施行する可能性がある国家安全法制が発動されることはないと述べた。

  陳氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「レッドラインを越えてはならない。香港の独立を求めることはできないし、社会不安が広がった昨年起きたようなテロリストの行動をわれわれは容認しないと、実際に人々に警告するためのものだ」と明言した。陳氏は中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)香港代表の1人だが、国家安全法制の草案作成には関わっていない。  

  「人々が法に従う限り、この法制の条項を発動する必要は決してないと考えている」と語った陳氏は、国家安全法制は不遡及(そきゅう)であり、香港の外国人裁判官は引き続き取り扱いが難しい案件で判断を下すことができると説明。その上で同法制に対する米国の制裁はいかなるものであれ、双方が不利益を被ると主張した。

  香港テレビ局ナウTVニュースによると、北京で開かれている全人代常務委員会は、香港国家安全法制の柱となる「香港国家安全維持法」草案を30日午前に採決する。

中国の全人代常務委、香港国家安全法制を30日午前に採決−ナウTV

  香港警察は28日、国家安全法制への抗議行動があった旺角(モンコック)周辺で違法集会を理由に市民53人を逮捕したと発表した。

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