(ブルームバーグ): 韓国のヘルスケア関連株に幸運にも投資できた投資家にとって今は、リスク見直しの時かもしれない。

  米カリフォルニア州に本拠を置くヘッジファンド、ダルトン・インベストメンツ(運用資産30億ドル=約3210億円)のシニアアナリスト、ジェームズ・リム氏は、新型コロナウイルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的大流行)が予想より早期に抑制されたり、空売り禁止が解除されたりするなど予見できないイベントが発生すれば、リテール(小口)投資家は韓国株式市場から引き揚げる恐れがあると指摘した。

  薬品関連株は、新型コロナ治療薬への期待から割高になっているため、特に売られやすいと同氏は付け加えた。

  リム氏はインタビューで、「韓国株式市場にはこのところ不安を感じる。ヘルスケアセクター全体が極めて割高だ。世界の他の市場でもこうしたバリュエーションはほとんど見られない」と語った。

  サムスンバイオロジクスは株式時価総額が430億ドルで、株価は年初来で84%値上がりし、実績ベースの株価収益率(PER)は265倍。同業のセルトリオンの株価は年初来で74%上昇し、PERは134倍。両社とセルトリオン・ヘルスケアから成る韓国3大ヘルスケア株の合計時価総額は1000億ドルを突破している。

  リム氏によると、最近の韓国薬品株に対するリテール投資家の熱狂ぶりがボラティリティーを高めているだけでなく、バリュエーション面で市場を「二極化」させているという。 MSCIコリア・ヘルスケア指数は今年これまでに62%上昇した一方、韓国総合株価指数(KOSPI)は4.5%下落している。

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