(ブルームバーグ): ジョンソン英首相は30日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受け、過去300年で最悪のリセッション(景気後退)に直面する英経済を立て直すとして、インフラ投資計画を打ち出した。

  ジョンソン氏は演説で、国内でも特に貧しい地域に長期的な投資を行う意向を表明。財政均衡は景気回復を確実にするまで先送りする必要があると主張した。

  昨年12月の英総選挙での公約を繰り返す形でジョンソン氏は道路や学校、病院への投資を加速すると述べた。投資規模は50億ポンド(約6680億円)。

  ジョンソン氏は「英国はこの新型コロナ危機に捕らわれ続けているわけにはいかない」と述べ、「英国の国内総生産(GDP)は既に目まいがするほど減少しており、国民は雇用やビジネスに不安を抱いている。従ってわれわれは迅速に動かなくてはならない」と言明した。

  英国版「ニューディール戦略」とジョンソン氏が呼ぶ投資計画の枠組みを発表したこの日の演説は、政治課題への取り組みに回帰し、自身の国家ビジョンをあらためて示すことに焦点が置かれた内容となった。経済再建に向けた具体的な政策はスナク財務相が7月8日に打ち出す。

  野党・労働党のスターマー党首は、ジョンソン首相の演説は選挙公約の「焼き直し」であり、1人当たりの投資額では100ポンドにも満たないと指摘した。

  スターマー党首は英BBCに対し、「新しいことはあまりない。大した内容ではない」と述べ、「英国は一世代で最大の経済危機に直面している。それに匹敵するだけの回復が必要だ」と続けた。

©2020 Bloomberg L.P.