(ブルームバーグ): 欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株続伸、四半期では1998年以来の大幅高−金1800ドル

  30日の米株式相場は続伸。新型コロナウイルス感染拡大や米中通商対立を巡る懸念はあるものの、市場予想を上回る経済指標が支えとなった。S&P500種株価指数は四半期ベースで1998年以来の大幅上昇となった。一方、金先物はこの日、1800ドルを上回った。

  S&P500種は前日比1.5%高の3100.29。ダウ工業株30種平均は217.08ドル(0.9%)高の25812.88ドル。ナスダック総合指数は1.9%上昇した。米国債は下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して0.66%。

  この日は、6月の米消費者信頼感指数が2011年以来の大幅上昇となったことが好感された。S&P500種は4−6月期に20%上昇した。ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は同四半期に31%上昇と、1999年以来の伸び率。ダウの4−6月上昇率は18%で、33年ぶりの大きな上げとなった。

  ただ、新型コロナ感染拡大ペース加速で経済活動の再開が後退するとの懸念から、市場の楽観論はこのところ揺らいでいる。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、米国での新規感染者数が1日当たり10万人に増加する恐れもあると上院の委員会で証言。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は下院金融委員会で、米国の景気回復には新型コロナをコントロール下に置くことが不可欠だとの見解を示した。

  ナティクシス・インベストメント・マネジャーズのグローバル市場戦略責任者、エスティ・ドウェク氏は「相場の回復局面を逃した投資家が多いこと、また、弱気スタンスを維持したままの人や様子見の待機資金がどれだけあるかを考えると、相場の下押し圧力はより限定的になってきている」とリポートに記した。

  為替市場ではドル指数が低下。月末および四半期末のポジション調整に絡んだフィキシングが下げの一因となった。ポンドは1週間ぶりの大幅高。欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官が、離脱を巡る英国との合意は可能だとの認識を示したことが買いにつながった。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。一時は0.3%上昇し、4週間ぶりの高値をつけていた。4−6月期では約2%下げた。ドルは円に対して0.3%高の1ドル=107円93銭。ポンドは対ドルで0.8%高の1ポンド=1.2401ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は43セント(1.1%)安の1バレル=39.27ドルで終了。ただ四半期ベースでは92%高と約30年ぶりの高い伸びとなり、歴史的な相場急落から立ち直った。ロンドンICEの北海ブレント8月限は56セント安の41.15ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。金利水準の低さや新型コロナの感染再拡大で金の逃避需要が強まり、ここ8年余りで初めて1800ドルの大台を突破した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は1.1%高の1オンス=1800.50ドルで終了。日中は1.3%上昇して1804ドルと、中心限月として2011年11月以来の高値を付けた。

◎欧州市況:株は四半期ベースで5年ぶり大幅高、イタリア債が上昇

  30日の欧州株は小幅高。四半期ベースで2015年3月以来の大幅高となった。投資家は引き続き、域内の景気回復と新型コロナウイルス感染再拡大のリスクを見極めている。

  ストックス欧州600指数は0.1%高。世界保健機関(WHO)が新型コロナの感染状況について、「最悪期はまだこれからだ」と警戒感を示したことを受け、この日はもみ合いが続いた。テクノロジー株や鉱業株が堅調だった一方で、エネルギー株が下落した。ロイヤル・ダッチ・シェルが過去最大の減損損失を計上する見通しを明らかにしたことが売り材料となった。

  同指数は月間ベースで3カ月連続上昇。異例の景気刺激策に加えて、主要国は感染第2波を抑え込みつつロックダウン(都市封鎖)を緩和できるとの楽観が広がっている。

 欧州債ではイタリア債が上昇。ユーロ圏の他国債を上回るパフォーマンスだった。ドイツ債は下落。同国株が下げを埋めたことに反応した。

  イタリア債は利回り曲線がブルフラット化。10年債利回りは3月27日以来の低水準に落ち込んだ。ドイツ債とのイールドスプレッドは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小して171bpとなった。イタリア10年債入札の応札倍率は2012年以来の高い水準に上った。

  ドイツ債は利回り曲線がベアスティープ化、一時の上げを失った。翌日に30年債と8年債の入札を控える英国債は、利回り曲線がスティープ化した。

  ドイツ10年債利回りは1bp上げてマイナス0.46%。フランス10年債利回りはマイナス0.12%で変わらず。イタリア10年債利回りは4bp下げて1.26%。

Italian Bonds Rise, Bunds Edge Lower; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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