(ブルームバーグ): 米連邦準備制度は経済問題として人種差別との闘いに取り組んでいると、地区連銀総裁2人が発言した。新型コロナウイルスの感染拡大がリセッション(景気後退)をもたらす中、今年に入り米労働市場で格差が広がっている。

  アトランタ連銀のボスティック総裁は6月30日、全米企業エコノミスト協会(NABE)のテレビ会議で、「過去半年から8カ月の間に、米連邦準備制度の見解にかなり大きな変化があった」と指摘。

  同じ会議に参加したミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、「グループによって異なる労働市場のたるみについて、もっと良く理解する必要がある」と語った。

  新型コロナのパンデミック(世界的大流行)と人種差別に対する全米での抗議活動を背景に不平等への関心が強まっており、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長らは差別廃止や機会拡大に向けた政策を呼び掛けている。

  ボスティック氏は「米経済の観点から見て、構造的および制度的な人種差別が成長可能性の足かせとなっている」と述べた。

  5月の米雇用統計では、全体の失業率が低下したにもかかわらず、黒人の失業率は16.8%に上昇した。

  カシュカリ氏は、 政策決定の際に黒人失業率をターゲット化するよう求めるジャレッド・バーンスタイン氏らエコノミストの提言を検討することに関心があると発言。「全体の失業率が指標として大きな欠陥があるのは明らかだ」との考えを示した。  

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