(ブルームバーグ): 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=107円台半ばで小動き。米経済指標の改善や新型コロナウイルスのワクチン開発の進展を受けたリスク選好の流れと、コロナ感染拡大や香港情勢の悪化を巡る懸念で方向感の定まらない展開が続いた。

市場関係者の見方

大和アセットマネジメントの亀岡裕次チーフ為替ストラテジスト

午後は東京での新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念から日本株が上げ幅を縮めるにつれ、ドル・円も若干の上げを解消する動きに欧州では今のところ感染拡大が抑えられているうえ、米雇用統計待ちもあり、リスクオフが加速する展開にはならないだろう東京は前回も感染者がある程度増えた後に加速したので注意が必要。米国は3連休の後に感染が一段と広がるリスクも。リスクオンの円安は進みにくい状況だ

ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長

ドル・円は月末月初に絡んだフローで今週108円台に上昇したが、また居心地の良い107円台に戻ってきて、20−30銭が大きく見える値動きに米国市場は金曜日は祝日で、米雇用統計前のアジア時間に積極的にポジションを取るのは難しい香港情勢の緊迫化でもう少し反応があってもおかしくないと思うが、今のところ相場の反応は乏しい

三井住友信託銀行ニューヨークマーケットビジネスユニットの持田拓也調査役

新型コロナのワクチン開発に関するニュースや米ISM製造業景況指数が良かった一方、コロナ感染拡大の懸念もドル・円は107円台前半が居心地の良い水準。特段の材料がない中で上がったのが戻ってきた状況米雇用統計が良い結果なら108円40銭程度、悪ければ106円ちょうどまでの振れがあり得る

背景

6月の米ISM製造業景況指数は、市場予想を上回り1年2カ月ぶりの高水準−ロックダウンが終わり経済活動が拡大に転じたことを示唆米ファイザーと独バイオNテックが共同開発する新型コロナ感染症ワクチン候補は第1相臨床試験で好結果ー安全性と抗体生成を確認米ニューヨーク市は6日に予定していたレストランでの店内飲食再開を延期米下院は1日、香港で抗議活動を行う民主派の弾圧に関与する中国当局者と取引を行う銀行に制裁を科す法案を全会一致で可決トランプ政権は中国・新疆ウイグル自治区の人権侵害を巡って同国高官に制裁を科す準備

©2020 Bloomberg L.P.