(ブルームバーグ): 米ニューヨーク市マンハッタンの賃貸住宅市場では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に誘発された人口流出の打撃が顕在化し始めている。

  不動産鑑定のミラー・サミュエルと不動産仲介のダグラス・エリマン・リアルエステートの9日付リポートによると、6月のマンハッタンのアパート空室率は初めて3%を突破し、2006年8月以降のデータで最高の3.67%に達した。利用可能な物件は前年同期比で85%増加して1万789件と、1カ月としては過去最多を記録した。

  これだけ多くの物件在庫は価格を下押ししている。家賃は中央値で6.6%低下し3242ドル(約35万円)。1年半ぶりの下落で、下落率は11年10月以降のデータでは最大だと、ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は説明した。

  新型コロナ感染が猛威をふるう中、多くのニューヨーカーは密集した都市生活への興味を失い、オフィスビルは閉鎖され職場近くにとどまる理由もほとんどない。3カ月間のロックダウン(都市封鎖)中に空いたアパートは、物件の直接の内見をニューヨーク州が解禁した6月末に市場に積み上がった。

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