(ブルームバーグ): 先週の米新規失業保険申請件数は、市場予想以上に減少した。人口の多い複数の州で新型コロナウイルス感染の拡大ペース加速が報告されたが、今回の統計は、労働市場が再び低迷するとの懸念を和らげそうだ。

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今回の統計は、解雇ペースの鈍化が続いていることを示唆しているが、失業はなお高い水準にとどまっており、雇用増加の勢いは向こう数週間に失速するリスクがある米国では経済活動の再開に伴い雇用が数百万人増えたが、テキサスやフロリダなど一部の州では、その後に新型コロナ感染者が急増し、活動再開を遅らせたり、一部の活動を再停止するといった動きが出ている

マリア・フィオリニ・ラミレスの米国担当チーフエコノミスト、ジョシュア・シャピロ氏:

高水準の新規申請件数と継続受給者数は「状況の難しさや、前例のない事態から混乱に陥った労働市場が癒えるまでの時間について、警戒信号を送っている」「雇用が2月のピーク水準に戻るまでの道のりは長く、起伏の大きなものになるだろう」季節調整前ベースでは、通常の州プログラム下での申請件数は前週比3万2000件減にとどまったここ最近に新型コロナ感染が急拡大した州を見ると、カリフォルニア州とフロリダ州では調整前ベースで新規申請件数が前週から減少。アリゾナ州はほぼ変わらず。テキサス州は前週比で約2万1000件増加したニュージャージー州、ルイジアナ州、メリーランド州、ネバダ州、テネシー州などでは新規の申請件数が顕著に増加したアマースト・ピアポイント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏:7月末までは連邦政府による週600ドルの給付金上乗せがあることから、雇用主は一部従業員に対して、勤務と失業保険申請の間を行きつ戻りつすることを容認している可能性があり、それが「データに大きなゆがみをもたらしている」「私としては、週600ドルの給付金上乗せの期限が切れるまで、失業保険申請件数の数字を重視する考えはない」

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祝日の前後は週間データの変動が大きくなる可能性がある。7月4日は独立記念日の祝日で、前日の3日は振り替え休日だった通常の州プログラム下での継続受給者数は、季節調整前ベースでは約63万1000人減って1680万人連邦政府のパンデミック失業支援(PUA)プログラムに基づく新規失業保険申請件数は4日終了週に104万件PUAは自営業者や単発の仕事を請け負うギグワーカーなど、各州が設けている通常の失業保険では対象外の労働者にも適用されるPUAを含む全てのプログラム下での継続受給者数は6月20日終了週に3290万人(調整前)に増加ただしこの数字は、PUAに基づく継続受給者の集計が実際の数より多かったことを反映している可能性が高い過去に処理しきれなかった分が反映された部分もある

  統計の詳細は表をご覧ください。

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