(ブルームバーグ): 国際通貨基金(IMF)は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた経済を支援するため借り入れを増やす国の政府に対し、財政に注意を払うよう呼び掛けた。世界の債務水準が今年、過去最大に達し得ると指摘した。

  IMFの財政問題担当トップのビトル・ガスパール氏とチーフエコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は10日にブログで、「継続的な財政支援の必要性は明らかだが、これは各国がどうやって債務が維持不可能になることなく資金を調達できるかという問いを提起する」と指摘した。

  さらに、政府は「長期にわたる」ことが見込まれる低借り入れコストの恩恵を受けるだろうが、医療制度の機能向上や失われた所得の穴埋め、大規模な企業破綻の回避に投じた合計約11兆ドル(約1175兆円)の財政対応により、世界の公的債務は2020年国内総生産(GDP)の世界合計の100%を超え、過去最高に達すると予測した。

  ガスパール氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「リスクのバランスを見ると、時期尚早な財政支援引き揚げは高水準の債務よりも差し迫った危険だと考えられる」と語った。

  IMFは、3月に見られたような借り入れコストの急上昇もあり得ると警告し、新興国やフロンティア市場では特にそうだと指摘。危機に陥った時点で既に債務水準が高く経済成長率の低い国は、持続可能な財政バランスに戻る道筋を見いだす必要があると付け加えた。

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