(ブルームバーグ): 東京外国為替市場ではドルが全面安の展開。米国の景気回復の鈍化懸念が根強く、米金利が低水準で推移する中、ドル売りが優勢となった。ドル・円相場は1ドル=105円台半ばまで値を切り下げる場面があった。

市場関係者の見方

三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジスト

じわりと進むドル安は米中対立の激化や米景気回復の鈍化に対する懸念を受けた米金利の低下が背景。米経済を支える雇用の回復遅れが懸念される中で米雇用統計が近づいており、どうしてもドル売りに傾きやすいただ、為替相場に大きな方向性を与える外部からの材料は今のところ乏しく、ドル・円が下げた場面では輸入企業や個人投資家などの買いも膨らむ可能性があり、一気にドル安・円高が進むとも考えにくい

あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長

米金利の低下がドル売りの主因。レバノンでの爆発や米連邦準備制度理事会(FRB)による緩和長期化の観測、景気てこ入れを狙った米追加財政出動の取りまとめにもう少し時間がかかりそうなことなどが影響している東京時間の株安はリスクオフ的な円買い材料に。五・十日の仲値決済では輸出企業などからのドル売りの方が優勢だった今夜発表の米ISM非製造業景況指数は改善する可能性があるが、新規失業保険申請件数が増えつつある中でADP雇用統計が市場予想を下回ると、米金利低下・ドル売りに拍車が掛かる可能性もある

背景

日経平均株価は前日比58円安で取引を終了米5年物国債利回りは4日に0.187%と過去最低を記録。米10年債も一時0.5036%と3月以来の水準に低下し、5日の時間外取引でも0.5%台で推移ベイルート大規模爆発で死傷者多数、トランプ氏「攻撃の可能性」米財務長官、経済対策で週末までの合意目指す−民主党との協議後

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