(ブルームバーグ): 中国経済は7月も回復が続いた。工業生産が前月と同じ伸びを維持する一方、消費が引き続き足を引っ張った。

  7月の工業生産は前年同月比4.8%増。市場予想中央値は5.2%増、6月も4.8%増だった。小売売上高は同1.1%減、予想は0.1%増加。7月の失業率は調査ベースで5.7%と前月と同じだった。

  1−7月の固定資産投資は前年同期比1.6%減と、市場予想と一致した。

  7月の経済指標は中国の景気回復がなおまだら模様で、工業生産の持ち直しに消費が追い付いていないことを示した。

  米国との対立激化や新型コロナウイルス感染再拡大の可能性が年初来で予想外に堅調な外需にリスクとなる中で、持続的な景気回復には個人消費の力強い持ち直しが必要になる。

  コメルツ銀行の新興国市場担当シニアエコノミスト、周浩氏(シンガポール在勤)は「消費がなお後れを取っているほか、労働市場も引き続き圧迫されていることから、速いペースの景気回復期待は明らかに後退している」と指摘。政策当局がリスク管理を強調し、一部刺激策も徐々に縮小していることから、「成長モメンタムは近い将来鈍るだろう」とコメントした。

  中国当局は経済成長の主な原動力として国内経済により軸足を置いた「双循環」の発展モデルを最近強調している。

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  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の邢兆鵬エコノミスト(上海在勤)は「景気回復ペースが鈍っており、成長率が潜在的な水準に戻るにはさらに時間を要するだろう」と分析。セクター間の不均衡は全体的な刺激策で是正することはできず、年後半は的を絞った刺激策が講じられるはずだと話した。

(第4段落以降を追加し更新します)

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