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トランプ米政権は、イランに対する新たな制裁を検討している。限られた状況を除いて同国経済を世界から分断することを狙ったもので、十数行の金融機関を標的とし、金融セクター全体を対象にする内容だという。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。

  この動きは事実上、米国による制裁で原油販売の落ち込みなど経済に大きな打撃を受けているイランを、世界の金融システムから孤立化させるものだ。残された数少ない合法的なつながりが断たれることで、イランは非公式もしくは違法な取引への依存度が高くなる。

  関係者によると、検討中の制裁には2つの目的がある。イラン政府が収入を得るための数少ない金融の抜け穴の1つを封じること。そして、11月の米大統領選でトランプ氏と対決する民主党候補バイデン前副大統領が掲げるイラン核合意復帰を妨害することだ。政権内部関係者の協議であることを理由に関係者は匿名を条件に語った。

  同制裁案はまだ検討段階であり、トランプ大統領には送られていない。

  検討中の案では、鉱業や建設業などを標的とした1月の対イラン制裁措置に金融セクターも加わる。そうなれば銀行のみならず、送金業者や両替商、イスラム圏でよく使われる非公式な送金システム「ハワラ」にも影響が及ぶことになる。

  米財務省、国家安全保障会議(NSC)、国務省の各報道官はコメントを差し控えた。

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