(ブルームバーグ): 中国の電子商取引会社アリババグループ傘下の金融会社アント・グループは上海での新規株式公開(IPO)価格を設定した。香港と上海の重複上場を計画するアントのバリュエーションは米銀JPモルガン・チェースを上回る可能性がある。

  アリババグループの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は週末開かれた会議で、アントがIPO価格を決めたと発言したものの、具体的な価格は明らかにしなかった。事情に詳しい複数の関係者によると、上海のIPO価格など詳細は27日までに見込まれ、香港IPO価格は29日にも発表される方向だ。

  アントのIPO規模は2019年に290億ドル(現行レートで約3兆400億円)だったサウジアラムコを抜いて史上最大となる見通し。ロイター通信によると、上海上場では1株当たり約68−69元で大口投資家の需要があった。これに基づくとIPO規模は最大173億ドルとなり、香港分を合わせると350億ドル(約3兆6700億円)近くになる。

  関係者によれば、アントが需要に合わせていわゆる「グリーンシューオプション」を行使した場合、さらに50億ドルを調達する可能性がある。この数字は変わることもあり得ると関係者は話したが、仮にそうなればアントのバリュエーションは約3200億ドルとなり、JPモルガンを抜くほか、ゴールドマン・サックス・グループの4倍に達する。

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