(ブルームバーグ): ロシアのプーチン大統領は先週、同国製の新型コロナウイルスワクチンはいずれも安全で有効だと世界各国の首脳に触れ回った。だが、自身がその接種を受けたという意味ではない。

  ロシア大統領府のペスコフ報道官は24日、プーチン氏はワクチン接種を受けたのかとの記者団からの問いに、「国内ではまだ大規模なワクチン接種が始まっていない。国家元首が志願者としてワクチン接種に参加することはできない。不可能だ」と回答。「大統領が保証のないワクチンを使うことはできない」と続けた。

  ロシアの新型コロナ感染者数は先週200万人を超え、世界で5番目の多さ。プーチン氏は8月と10月にそれぞれ、安全性と有効性を確認するための第3相試験が完了していないワクチンの承認を明らかにした。

  プーチン氏は68歳で、年齢的に高リスクの部類に入る。同国では60歳以上の志願者による初回の試験的な接種が10月28日に始まったと、国営タス通信が先月、関係する医師の話として報じていた。

  ロシア製ワクチンの一つ、「スプートニクV」の開発者らは24日、暫定的な試験結果によると91%の有効性が示されたと発言。ただ、このワクチンの最終結果は査読を経た科学誌に公表されてはいない。開発者によると、同ワクチンの国際市場向け販売価格は2回投与分で20ドル(約2100円)弱と、競合のファイザーやモデルナの製品よりも安いという。

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