(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバーの間で、市中銀行に禁じている配当支払い措置を来年慎重に解除するという考え方への理解が広がりつつある。

  フランス銀行(中銀)のビルロワドガロー総裁は27日、仏銀行監督当局ACPRの会議で講演し、2020年は全ての利益を留保することが正しいが、配当再開を支持する論拠がいまやあると述べた。

  パネッタECB理事はポルトガル紙エスプレッソとのインタビューで、銀行が「慎重」であり配当支払いを控えることが望ましいと考えるが、そのアプローチには代償が伴うことも理解していると説明。「経済状況が改善するのに伴う妥当な解決策は、銀行監督当局がケースバイケースで判断するアプローチだと思う」と語った。

ECBパネッタ理事、ケースバイケースでの銀行配当再開を否定せず

  ビルロワドガロー総裁の発言は監督当局が現在抱えているジレンマを反映している。同総裁は将来的な資本増強に向けフランスの銀行が投資家にとって魅力的になることが不可欠だと指摘。「欧州外の大半では少なくともコントロールされた自由化に向かっているように見え、なおさらそう言える」と話した。

  ビルロワドガロー総裁はまた、仏銀は危機の影響を被ったが、最悪のシナリオすら乗り切れるほど十分に健全だとの認識も示し、欧州の銀行にとって今の優先課題は収益性の向上であり、これは国境を越えた合併によって達成できる部分もあると論じた。

  「真に欧州全体をまたぐ銀行グループの創設を加速すべきだ。欧州の金融セクターはまだあまりにも分断され、非対称のリスクに脆弱(ぜいじゃく)だ」と述べた。

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