(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)は先週、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れペースを減速させた。利回りの上昇がユーロ圏の景気回復を脅かす中で、政策担当者が大きく頼ったのは口先介入だったことが浮き彫りになった。

  ECBがPEPPの枠内で決済を済ませた先週の買い入れ額(グロスベース)は合計169億ユーロ(約2兆1700億円)。複数のECB当局者は、借り入れコスト上昇にユーロ圏は対応できない恐れがあると警告を発していたものの、購入額は4週間ぶりの低水準にとどまった。

  ECBのパネッタ理事は2日、ここ数週間の国債利回り急騰は「歓迎できず、対抗する必要がある」と述べた。

  同理事はオンラインのイベントで「遅過ぎることはない」とし、「市場の状況についてECBは分析を続けており、介入や買い入れペースの修正を行うことが可能だ。過去1年間、ECBは極めて効果的だった。市場の状況や利回りの誘導において、われわれはなお効果的に対処できると考えている」と語った。

  ECBは1日、先週のPEPPの購入が純額ベースで減速したと発表し、大規模な償還があったためだと説明していた。2日に明らかにされた数字によると、償還額は合計でおよそ50億ユーロだった。債券購入の決済やECBの記録に反映されるまでに数日かかるため、1日と2日に公表されたデータはいずれも、2月25、26日の注文分が含まれていない。

  パネッタ理事の発言より前、1日にはECB政策委員会メンバーでフランス銀行(中銀)総裁のビルロワドガロー氏が、正当な理由のない債券利回りの上昇にECBは「対応可能であるし、対応する必要がある」と述べていた。

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