いつもならおでかけ日和のゴールデンウィークですが、外出自粛を余儀なくされるというのは前代未聞のできごと。大人も外で過ごす時間が恋しくなっているくらいですから、子どもたちはなおさら外に出たくてウズウズしているのではないでしょうか。

 そんな子どもにも大人にもぜひ手にとってもらいたいのが「大人になったら行ってみたい!世界のふしぎな風景図鑑」。「ふしぎ」「きれい」「びっくり」などの切り口で、世界遺産を含む国内外およそ50カ所の絶景を集めたビジュアル図鑑です。「大人になったら行ってみたい!」のタイトル通り、子ども向けに作られた図鑑ですが、紹介されているのは大人が見ても「行ってみたい!」と思う場所ばかり。自然風景や建築物などの絶景を入り口に、世界の国々や自然科学、地理などへと好奇心がふくらみます。

 人の手でつくられた絶景もさることながら、自然が生み出した絶景には不思議なものがたくさんあります。たとえば、アイスランドにあるヴァトナヨークトルの氷河の洞窟。気泡が少ない純度の高い氷でできており、太陽光の中でも青色だけしか通さないため、別名「スーパーブルー」と呼ばれるほど青く輝いて見えます。夏には溶けて、冬になる度に大きさや形を変えて現れるんだそう。冬の間だけ楽しめる、なんとも神秘的な洞窟です。

「大人になったら行ってみたい!世界のふしぎな風景図鑑」(パイ インターナショナル)より

 「いつか行ってみたい」。そんな単純な動機で「スーパーブルー」について筆者が調べてみたところ、近年は地球温暖化による気候変動などで氷河の洞窟は縮小傾向にあるんだとか。「この美しい風景を残すためにも自分の日頃の行いを見直そう……」。興味関心から、そんな問題意識も芽生えます。

 いまは“脳内トラベル”だとしても、いつか近い将来には行けるはず。本書をガイドに、未来の旅の計画を練ってみるのも一興です。