ベビーカーのママに「気を付けろ!!」 子育てのしにくい日本社会に見る、クレームの構造

 拙宅山本家、4人目の子となる長女が生まれて3か月が経過しました。

 男の子であれ女の子であれ、赤ちゃんはかわいいですね。

ベビーカーが高齢男性の歩行ステッキにぶつかって

 ベビーカーに乗せてお出かけしても良い時期になったので、夫婦と子ども4人であちこち赴くようになるわけですが、先日電車に乗ろうとしたところ、家内が押していたベビーカーがホームで高齢男性の杖というか歩行ステッキのようなものにぶつかってしまいました。

 なぜかポーンと跳ねて、ホームを転がるステッキ。高齢男性が背負っているリュックを見るに、脚が悪くて杖をついているのではなく、山かどこかのハイキングからの帰りのようで、ステッキがなくても普通に歩いています。そのときは、良かった、脚の悪い人ではなかった、という気持ちだけが見ていた私の心をよぎりました。しかし、その一瞬後。


©iStock.com

 私は長男と三男の手を引いて、家内とベビーカーとは少し離れたところを歩いていたので、高齢男性はアロハシャツを着た父親である私の存在に気づいていなかったようで、張るような大声でこう言いました。

「気を付けろ!!」

女性に対してのみ強く出るジジイ

 なんだよ、ジジイ。すんげえ元気じゃねえか。これはもう、私の出番ですよね。私、出ていくタイミングですよね。山本家の威厳のために、また、日ごろ追求している正義の実現のために立ち上がるべき刻が来たのです。退屈な日常生活に張りを与えてくれてありがとう日本社会。近づいていって、こう申し上げました。

「うちの家内に何か御用ですか」

 そばに父親がいるとは知らず、思わぬ方向から声をかけられ、消沈する高齢男性。消え入るような声で、「あっ、いや、大丈夫です……」といって、リュック背負ったままかがんでステッキ拾ってそそくさと階段の方向へ歩いていきました。見送る山本家。


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