着ぐるみ熱中症死亡 元スタッフが告発「すぐに脱いでいれば……人命よりも夢という環境」

 関西を代表する猛暑の街、大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」にて7月28日、スタッフ・山口陽平さん(28)が、着ぐるみショーの練習後、熱中症で死亡した。

 救護にあたった消防局関係者が話す。

「20時03分に119番通報、脱水症状で意識、呼吸なしという報告を受けた。20時12分救急隊員が現地到着。関係者が蘇生をおこなっていたが、脈も無かった。すぐに近所の医療センターに運んだが間に合わなかった」

「国内最古の遊園地」で起きた悲劇

 山口さんは既婚者で、昨年12月からダンサー、着ぐるみ、MC、キャラクターのエスコートなどをする営業チーム・エンターテイメント担当のアルバイトとして働いていた。

「業界としては未経験だが、昔から夢だった仕事で必死に働いていました。『結婚もしていますし、一日でも早く一人前になりたい』って……」(同園関係者)

 ひらかたパーク、通称“ひらパー”は1912年に開業。継続して営業している遊園地としては「国内最古」として知られている。

「毎年100万人以上来場する地元で人気のテーマパークです。USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)が進出した2001年以降、赤字が続き、来場者数も一時80万人まで低迷しました。が、ブラックマヨネーズの小杉竜一(46)やV6の岡田准一(38)がイメージキャラを務める『ひらパー兄さん』『超ひらパー兄さん』の影響でV字回復。昨年の来場者数は130万人を超えています」(テーマパーク関係者)


幼少期には「ひらかたパーク」で遊んだという枚方出身の岡田准一 ©文藝春秋

 山口さんが入っていた着ぐるみは、パークのマスコットキャラクター「ノームのなかまたち」の「トランプ」という全身緑色の巨大なトロールで、着ぐるみの総重量は15キロ。28日は2度装着したという。

山口さんの死は“炎天下の不幸”ではなかった

 同園の広報担当者が話す。

「(山口さんは)お昼ごろに出社して、グリーティング(着ぐるみで接客)の対応をしていました。その後、バックヤードで軽装に着替え、ショーの練習をした後、19時から再び着ぐるみの準備をして、19時30分からリハーサルの通し練習をしました。

 リハ中はいつもと変わった様子もなく、19時50分に終わり、バックヤードに戻っていく途中の通路で体調が急変したと聞いています。最初はフラフラとしたので一人スタッフが駆け寄り、それでも歩けないのでもう一人が駆け寄った。支えられながら辿りついた控え室で、救命措置を施されながら救急車を待っていたと聞いています」

 実は山口さんは前日に体調を崩し、風邪薬を服用していたという。一見、炎天下での不幸が重なった事故とも見えるこの事案。だが、情報提供サイト「文春リークス」には複数の元パーク従業員から情報が寄せられ、運営への不信感を告白した。

「いつか起きると思っていました……」

 そう話すのは、数年前に2年ほど同園でキャラクターの着ぐるみに入っていたA子さん(30代)だ。


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