《いまだ断行中》「なぜ私は佐野SAストライキを始めたのか」渦中の“解雇部長”が真相を告発

会社側のウソを明らかにする音声データ

 ストライキを受けてケイセイ・フーズが報道各社に送付した文書「事情のご説明」には、「新規融資凍結処分」を受けたとの事実はないと記載されている。しかし労使交渉を録音した音声データには、このようなやりとりが記録されている。

《支払いなんですが、本当に言いづらいんですけど、ああいう情報が出ている状況で……》(加藤氏)

《どういう情報が出てるんだ! なんだ情報っていうのは》(岸社長)

《〇〇銀行から融資が止まっていると》(加藤氏)

《〇〇新規融資が止まっているという話ですよね》(監査役Y氏)

《はい》(加藤氏)

《それは事実なので、ただ今、それを正常化するように努力している。私のほうにも〇〇銀行から依頼ありましたので》(監査役Y氏)

《ですよね。私は非常に近しい人(取引業者)に現金で払ってあげられないと、それなら早く手配してもらった上で……》(加藤氏)

《それは(エアコンの)設置が終わってからでいいですか》(岸社長)

 

 そして2019年7月、ついに佐野サービスエリアが異常事態に陥る。

「売店のバックヤードから商品がどんどんなくなっていったのです。8月初旬には、バックヤードからほとんどの商品が消えてしまっていました。しかもそんな危機的な状況下で、岸社長の子飼いだった当時の総支配人T氏による経費の個人的支出が露見したのです。T氏は会社の経費で700万円以上する高級車や、100万円相当の家電製品などに不適切な支出をしていたことが発覚しました。特に車は社長が『オレの側近が安い車に乗っていると恥ずかしい。高級車ならいいな』と言い出したから買い換えたというのです。従業員たちの不安が怒りに変わりました」(加藤氏)

従業員の給料が支払われない最悪の事態へ

「商品が搬入されないとなると、売り上げがたたない。このままでは従業員の給料が支払われないような事態にまで発展してしまう恐れがありました。そこで岸社長に対し、新たな事業計画を練って銀行から新規融資を取り付けてほしいと直談判したのです」(同前)

 加藤氏は“覚書”を作成。従前、ケイセイ・フーズの取引業者への商品代金支払いは翌々月だったが、この緊急事態に、加藤氏は商品の代金を前倒しで支払うことと、従業員へ3カ月後までの給与の支払いを確約することを記し、岸社長にサインを迫ったのだ。

「8月5日には社長も渋々サインをし、安心した業者から商品が再び納入され始めました。従業員もこれで今まで通りお客様に商品を販売できそうだと、胸を撫で下ろしました」(同前)


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