2月26日、地味ながら永田町で話題になった人事があった。小渕優子元経済産業相(47)の自民党選挙対策委員長代行への起用だ。早くから「女性初の首相候補」と呼ばれたが、「政治とカネ」の問題で2014年に経産相を辞任。会計帳簿が入ったハードディスクが電動ドリルで破壊された衝撃とあいまって、表舞台から姿を消した。


小渕優子 ©文藝春秋

 安倍晋三前首相と石破茂元幹事長が争った18年総裁選で、小渕氏は父・恵三氏の内閣で官房長官だった元「参院のドン」青木幹雄氏の意向を受けて石破氏を支持。以後、安倍氏は小渕氏を許さなかったが、安倍氏の退陣によって、小渕氏の周辺では復権を探る動きが出てきていた。

 中でも今回、小渕氏を猛プッシュしたのは野田聖子党幹事長代行。菅義偉首相の了解も取り付けたという。野田氏はCS番組で「小渕氏は女性議員、またこれから候補者になりたい女性の窓口。余人をもって代えがたい」と強調した。小渕氏は事件後の14、17年の衆院選で大勝し、「禊(みそぎ)」は済んだとの声も一部にはあるが、元秘書の有罪確定(15年)後、記者会見を一切しないままで、今も本当の禊は済んでいないとの見方が大勢だ。

「野田氏は『選対委員長代行なら国会で野党から追及されることもなく、記者会見もない』と考えたのでしょう。でも選対委員長代行の前任は、鶏卵業者からの収賄罪で起訴された吉川貴盛元農水相ですから、同じ穴のムジナ」(政治部記者)