レスリング吉田沙保里の恩師がひた隠す東京五輪新星の重大事故

 今年9月に行なわれた男子レスリングの強化合宿で、東京五輪での活躍が期待される学生選手が重大事故に見舞われていたことが「週刊文春」の取材によって明らかになった。


事故当日、視察に訪れた林芳正文科大臣(協会HPより)

 事故にあったのは拓殖大学3年の谷口慧志選手(21)。合宿3日目の9月13日、世界選手権に出場した有力選手とのスパーリングでの出来事だった。

「2人が組み合った状態から、相手選手は谷口君の脇下をくぐって腕をロック。その状態のまま、身体を反らし、谷口君を後方に投げた。2人そろってマットに倒れたのですが、谷口君は受身を取れず、頭から落ちました」(目撃者)

 現在も谷口選手は入院生活を余儀なくされている。

「頚椎損傷の重傷です。なんとか一命を取り留めたものの、首から下が自力で動かせない。車椅子に乗ることを目標にリハビリに励んでいる最中と聞いています」(大学のチームメイト)

 だが、栄和人強化本部長をはじめとした協会幹部はマスコミに事故を公表していない。栄氏は周囲に対し「面倒なことになったから強化本部長を辞めたい」と漏らしているという。栄氏といえば吉田沙保里、伊調馨ら何人もの金メダリストを育てた「スキンヘッドの名伯楽」として知られる。


至学館大学でも監督を務める栄氏 ©雑誌協会代表

「レスリング協会には、事故の内容を公表し、『事故防止の対策は十分だったのか』など検証する責任があるはずです」(スポーツ事故問題に詳しい内田良・名古屋大准教授)

 本誌の直撃取材に対し、栄氏は「誰からこの話を聞いたんですか。責任のなすりつけ合いなんてしていないよ。俺が隠しているって? そこまで言う人は少ないんだけどな」などと答えた。

 レスリング協会は、「JOCを通じスポーツ庁に報告しており、隠蔽の事実はありません。また事故の対応は西口茂樹強化副本部長に一任しています」と回答する。

 11月22日(水)発売の「週刊文春」では、事故の様子や栄氏への直撃取材などを詳報している。

(「週刊文春」編集部)

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