足が大好きな我が家の猫



私が帰宅すると、ししまるはいつもものすごい勢いで足に顔をこすりつけてきます。

猫が人間の足にスリスリするのはいろんな理由があるようですが、いずれにしても相当なスメル足なのかと思うと、ちょっと複雑な気分…。
しかし、ししまるが夢中になっている姿をみると、悪くない気もします。

ししまるが、妻の足より自分の足に来ることに喜びを感じていた私。
ししまるにとって私の足がナンバー1だと思っていたのに、ある時その座を奪う強者が現れたのです…。

ある冬の日



友人Sが泊まりに来ました。

Sが入ってくるなりししまるがとことこと現れ、
スリスリスリスリグリグリグリグリ…

このししまるの興奮っぷりは、私の足でも、大好きなおもちゃでも見たことがありません。

「クッ、Sよ…。キミの足は、ボクの足を超えたな」と、喜び半分、嫉妬半分の私。

「すごい歓迎されてる」とうれしそうなSの表情を見て、「喜んでいるし、まあいいっか…」と、Sが相当なスメル足であることについては黙っておくことに。

その後もししまるはSの足につきまとい、Sが移動するたびに一緒に移動し、じゃれ続けました。

嗅げば嗅ぐほど、高揚していくししまるの参考イメージ夜も更けた頃、Sはお風呂に行きました。

これでもうスメル足を楽しめないね。残念だねししまる…と思いきや、お風呂から出たSの足に、さっきと変わらない勢いでスリスリしはじめました。

驚く私に、Sは平然と言いました。

「あ、靴下替えてない」


そうです、Sは一日中履いていた靴下をまた履いていたのです!!!!固まる妻と私。
シーンとした部屋には、ししまるの荒い鼻息だけが響きわたります。

「喜んでいるし、まあいいっか…」とつぶやく私に、冷たい視線を浴びせる妻…。

それ以後、S以上にししまるが興奮した人には出会っていません。
Sと再会したら、ししまるはまた同じようにスリスリするのか……そう思うと、楽しみなような怖いような気持ちになるのでした。

登場人物


Taco(たこ)

東京在住の漫画家・イラストレーター・キャラクタデザイナー。
「ちいさな猫を召喚できたなら」「3匹のちいさな猫を召喚できたなら」「ぷっちねこ。」(徳間書店)など、好評発売中。「ちいさな猫を召喚できたなら」は重版後、韓国版・インドネシア版も発売。今年は中国版が出版予定。
現在、Web上では不定期に新作漫画を更新中。詳しくは以下のSNSへ。

・Instagram
Tacoのインスタ: (@tacos_cat)
ししまるのインスタ:( @emonemon)
・Twitter:(@taco_emonemon)