霊園でヨガ教室、そば打ち…イベント盛況 「もっと気軽に」 生前見学、遺族交流も

霊園でヨガ教室、そば打ち…イベント盛況 「もっと気軽に」 生前見学、遺族交流も

 粛然と並ぶお墓の近くで肉をつつき合う−。バーベキューなど家族や友人たちと楽しめるイベントを企画する霊園が増えている。明るい雰囲気の中、できるだけ多くの人が訪れて故人をしのんだり、遺族同士が交流するのも狙いだ。船橋市の「三咲霊園」では写経やヨガ教室、巻きずし作りなど盛りだくさん。運営会社は「園内で談笑し、ゆっくり過ごされる方が増えた」と手応えを明かす。

 同霊園が開所したのは2011年。利用者に喜んでもらいたいとの思いから、翌12年に飾り巻きずしを作るイベントを催したところ好評。その後もそば打ちや写経、ヨガ体験のイベントを次々と企画した。

 今年7月には夏祭りを初めて開催。竹を用いた昆虫作りやキャンドル作りなどが人気を呼び、「子どもたちの自由研究につながった」「霊園の印象が明るくなった」と声を弾ませる親子連れの姿もあったという。

 近隣住民らも交えたこうしたイベントは年に約10回ほど。運営する石材会社の金子和哉社長(39)は「霊園に暗いイメージを持っている人がいる。もっと気軽に来てもらえたら」と話す。

 墓参りに来る人の数は近年、減少傾向にあるが、「日本の文化を守りつつ、もっと霊園を身近に感じてもらえたら」(同社長)と期待を込める。

 佐賀市大和町の「佐賀さくら墓苑」では毎年夏、九州の嵐山として知られる近くの景勝地・川上峡を舞台にした花火大会に合わせバーベキューを開催する。子どもも含め家族みんなでお墓参りに来てもらいたいと、管理人の東島沙也香さん(32)が2016年に企画し、昨年は約70人が参加した。

 回を重ねるうちに参加者が親戚や友人を誘うようになり、生前契約した人同士仲良くなることも。「将来のご近所付き合いと捉えて交流することで、死後の住まいへの安心感が生まれているようだ」と東島さんは話す。

 大阪府枚方市の「枚方長尾霊苑」では6月の「父の日」に合わせたイベントとして千本近いヒマワリを訪れた人に1本ずつ配り、供えてもらう。責任者の河野一武さん(47)は「一緒に来られた方が見学を求めたりすることもあり、お墓について考える良い機会になっている」と話す。

 死生学に詳しいシニア生活文化研究所の小谷みどり所長は、こうした動きの背景に近年の「終活ブーム」があるとし「『死後の家探し』という感覚で自分の墓を決める人が増え、人が集まる霊園が望まれるようになってきた」と指摘する。


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