新型コロナウイルスの感染拡大が、千葉県内の経済界に大きな影を落としています。宿泊業界は去年相次いだ台風でも甚大な被害を受けていて、このコロナショックで「泣きっ面にハチ」の状態です。

 千葉市中央区松波にある篠原旅館。1953年創業で、客室は和室と洋室合わせて9室あり、通常この時期は企業の研修や学校関係の団体などの利用があるのですが・・・。

篠原旅館 篠原正人社長
「9割いなくなったというのが簡単な言い方だと思います。団体についてはひとつを残してキャンセルでございます。『顔で笑って心で』でなくて、顔も心も泣きたいということでしょうか。」

 3月の売り上げは去年の同じ時期に比べ1割に満たず、先行きにも不安を感じています。
篠原旅館 篠原正人社長
「4月以降の見通しも予約のかげりと言いましょうか、問い合わせのかげりがございますので」
「要するにGWに対する問い合わせが全く今ない。各家庭とか個人とかグループとか小さな団体等の外出自粛、イベント自粛的なものが出ているんだろうと思う。」

 篠原社長は、県内333の宿泊施設で構成する千葉県旅館ホテル生活衛生同業組合の理事長として、3月16日に県庁で開催された国・県・経済界による緊急会議でも宿泊業界の窮状を訴えました。
篠原旅館 篠原正人社長
「15号19号21号の台風が千葉の場合すべて絡んでおりますので、19号が東日本台風とついたように全県でございましたけども、21号15号については千葉県が一番ひどかったので、千葉県はトリプルパンチをもらった県であって、それが年を越えたらコロナショックになってしまったと。俗な言葉で言えば(台風とコロナの)ダブルパンチで泣きっ面に蜂というような状態が千葉県であろうかと思います」


 組合によりますと、コロナウイルス感染症対策に伴うイベントなどの自粛の影響で、県内の宿泊キャンセルによる損失額は1月から6月の上期で100億円と見込まれ、3月だけでも45億円に上ると試算しています。

 宿泊施設は残っている限られたパイを奪い合っている状態で、ブランド力がなく規模が小さい施設の救済を、篠原理事長は訴えています。
篠原旅館 篠原正人社長
「テレビ等で皆様ご存じのように、融資その他の政府金融業界から出てる支援というのは、間違いなく理解をしております。それを利用させて頂くことにやぶさかではございません。けれども落ち込みの大きさを考えると、体力のない施設、中小零細のところには、現物の支給というと非常に俗な言い方になりますが、ダイレクトな、固定資産税の減免であるとか返済猶予であるような、具体策での援助をいただきたい。」