店存続へ、作家に「色紙ください」 勝木書店本店

店存続へ、作家に「色紙ください」  勝木書店本店

 JR福井駅西口の勝木書店福井駅前本店(中央一)が、店存続のためとして、作家にサイン色紙の提供を呼びかけたツイッターの投稿が話題となっている。二日もたたないうちに、福井市在住の作家、宮下奈都さんのほか、県内外の作家十人以上からサイン色紙が届いた。
 勝木書店(本部・福井市)は、北陸や関東で関連子会社を含め、二十七店舗を展開している。一九六三年に開店した福井駅前本店は一般書だけでなく、専門書など幅広い品ぞろえが特徴で、地元で親しまれてきた。
 一方で、同店によると、三、四年ほど前から商店街の人通りが減り、同店に立ち寄る客は三分の一ほど減少した。同店のある中央一の「三角地帯」では、再開発計画が進んでいる。「再開発後に、新しいビルに入れるぐらいの賑わいを取り戻したい」と考えていた海東正晴店長らは、一計を案じた。
 同店の公式ツイッターに九日、「駅前の再開(発)にのまれて、店の存続があやしくなってきています。作家の皆さんに図々(ずうずう)しいお願いです。盛り上げるためにサイン色紙をください。壁一面を埋めたいと思います」と投稿。すると十一日午後八時現在で、六千六百件余りのリツイートがあった。「市民に愛されている」などと励ますコメントがある一方、「まずは従業員応対をもっと向上させたほうがよいと思う」などと批判的なものもあった。
 同店によると、十一日までに届いたサイン色紙は十枚余り。「羊と鋼の森」で二〇一六年に本屋大賞を受賞した宮下奈都さんは投稿を読み、「作家になって、本をたくさん置いていただいて、どれだけ励まされたことか…」とメッセージを添えたサイン色紙を十日に店に持参した。県外からも「駿府に吹く風」の鈴木英治さんや「配達あかずきん」シリーズの大崎梢さんらからサイン色紙が届いた。この他にも今後、サイン色紙を送るとの連絡が多数寄せられているという。
 届いたサイン色紙は今後、作家紹介文などと一緒に、同店の壁に展示する。海東店長は「ここまでの反響があるとは予想していなかった」と驚きつつ、「作家にサイン色紙を求めるのは不愉快との声もあるが、書店と作家が互いに応援し合えば、新しいものを生み出せるのでは」と期待した。
 (片岡典子)


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