竹筒に詰まった米の量によって、今年の稲の作柄を占う「粥(かゆ)占い」が十四日、竜王町田中の八幡神社で行われた。今年は早生、中生、晩生ともに「豊作」になるとの結果が出た。
 乙名(おとな)と呼ばれる地区の長老七人が、家々を回って集めた七升(十・五キロ)の米を、鉄釜に入れて、火にかけた。米が泡立つ頃を見計らって、早生、中生、晩生の印が付いた直径三センチ、長さ二十四センチの竹筒三本を、乙名の高橋秀男さん(73)が釜の中に挿入。米が炊きあがった後、竹筒を取り出して、高橋さんが金づちで割ると、三本ともに「豊作」を表す半分以上の米が詰まっていた。特に早生と中生の竹筒は、八割以上が詰まっていた。
 高橋さんは「今年も十二分に豊作が期待できる」と述べ、早生はみずかがみやコシヒカリを、中生はキヌヒカリや日本晴を植えるとよいとした。
 田中の粥占いは、平安時代から千年以上続く。かつては多くの農村集落でも粥占いが行われていたが、農業技術の進歩などで廃れ、同町内で行われているのは同所だけとなった。
 乙名の勝見久男さん(75)は「集落の安寧や住民の健康を祈願する目的もある。伝統行事を絶やさず、守っていきたい」と話した。

 (平井剛)