台風19号の豪雨災害で落ち込んだ県内観光の需要回復に向け、観光客一人あたりの旅行代金を最大五千円割り引く「ふっこう割」を適用した宿泊プランやツアーについて、県は昨年末の販売開始から六日までの約三週間で約三万八千人分を販売したと発表した。利用枠として想定した約十万人分の約四割にあたる好調な売れ行きで、割引対象期間の三月中旬までに利用枠を全て使い切る見込みだ。
 県観光誘客課によると、商品の購入層は、国内客約二万九千人、外国人客約九千人だった。割り引き総額は約一億七千万円で、内訳は国内客向け約一億三千万円、外国人客向け約四千万円となった。担当者は「順調に売れている」と手応えを語る。
 県山岳高原観光課によると、台風19号が上陸する前の昨年十月十一日から同月末にかけての二十一日間で、県内観光業の損失額は計約百四億円に上った。宿泊予約サイト二社のデータを基に推計した宿泊キャンセルに伴う損失額は約二十五億円。宿泊費以外の観光地での飲食や土産物にかかる損失額も約四十億円と推計した。日帰り客の減少に伴う損失額は約三十九億円だった。
 県は昨年十一月下旬、ふっこう割に充てるために、約四億七千二百万円の予算を専決処分。ふっこう割を適用した宿泊プランやツアーは先月十七日、大手旅行会社や宿泊予約サイトで販売を始め、今月六日までに百十五の事業者が商品を扱った。

 (渡辺陽太郎)