国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている伝統神事「面様年頭」が十四日、輪島市輪島崎町で営まれ、仮面を着けた夫婦神が厄よけを祈願しながら漁師町を練り歩いた。
 地元の鳳至小学校の宮下朋晃君、二木悠太郎君、萬正俊太郎君(いずれも六年)、川端遼太朗君(五年)の四人が二人一組となり、午前と午後に分かれて夫婦神を務めた。男神は串柿面、女神は女郎面を着け、付き人を従えて輪島前(わじまさき)神社を出発。習わし通り、道中は無言で歩き、百五十軒の氏子宅を回った。
 各民家では、夫婦神がサカキで玄関戸をたたきながら「面様年頭」と言って来訪を告げた。氏子は神棚の前に案内し、お初穂(玉串料)を納めて、家内安全や海上安全などを祈った。漁師の板谷稔さん(73)は「昨年は家族の病気や事故が続いたので、今年は穏やかな一年になってほしい。地域が幸せになれるよう、豊漁も願った」と話した。
 面様年頭は、四百年以上の歴史があり、二〇一八年十一月に「来訪神 仮面・仮装の神々」の一つとして、ユネスコの無形文化遺産に登録された。毎年一月十四日に「おいで面様」、一月二十日に「お帰り面様」を営んでいる。 (関俊彦)