昨年七月、岐阜市の中学三年の男子生徒=当時(14)=がいじめを苦に自殺したとみられる問題で、県教職員組合が十五日、県庁で記者会見を開き、教員の多忙化を招いていると指摘される若手教員向けの「研修校」と、教育実習生のための「実習校」制度を、いずれも廃止するよう求めた。
 自殺したとみられる男子生徒が通っていた中学は、実習校だった。県教組の長沢誠書記長は「事案の重大さを受け止めるべきだ」と述べた。
 研修校は、若手教員がトレーニングのために赴任して研究や発表などをする県独自の制度。県教委は、県内五十七小中学校を指定している。岐阜大の教育実習生を受け入れる実習校は二十四校あり、二十二校が研修校を兼ねている。
 県教組などによる小中高校と特別支援学校の実態調査によると、教員一人当たりの一週間平均の時間外勤務時間は二〇〇六年度に一九・〇時間だったのが、一六年度は一九・四時間に増えていた。中学校が深刻で、一六年度の時間外勤務時間は二六・五時間に及んだ。
 長沢書記長は「一般の小中学校でも長時間勤務は常態化している。研修校・実習校はさらに長時間となりやすく、子どもに寄り添い、向き合う時間をつくるのは困難だ」と述べた。
 忙しい時期の勤務時間を延長する代わりに、夏休み期間の休日を増やせる「変形労働時間制」の導入が可能になったことについては「夏休みに休める保証はない。長時間勤務の解消に必要なのは、業務削減と教員の定員増。県は導入のための条例を制定すべきではない」と訴えた。

 (稲田雅文)