3月21日除幕 県内財界有志ら設置
 人や場所、過去と未来のつながりを表現した大型の石の彫刻が今春、富山駅北の歩道に設置される。県内の財界人ら有志でつくる実行委員会が十五日、作品の概要を発表した。制作者は米国在住の彫刻家、吉野美奈子さん(53)=富山市出身。駅の南北で運行する路面電車が接続する三月二十一日、現地で除幕式を開く。(山本真士)
 彫刻の題名は「ラバーズ(恋人たち)」。日本神話のイザナギとイザナミに着想を得て、抱擁のイメージを造形した。富山で人々を迎える立山連峰もモチーフになっている。素材はイタリア産の大理石で、高さ三・四五メートル。高さ二メートルの台座に置き、周囲には休憩や待ち合わせ用のベンチを設ける。総事業費は五千万円。
 吉野さんは独自の世界観に基づき、愛と平和に関する作品を発表している。公園などの公共空間に設置される「パブリックアート」の制作や、日本の中高生ら向けの講演がライフワーク。ラバーズはニューヨークの河畔にも設置されている代表作の一つで、吉野さんの作品が日本の公共空間に設置されるのは初めて。
 駅北のモニュメント設置は、アイザック(魚津市)の中尾哲雄相談役らが「富山の玄関口にシンボルを」と企画。二〇一八年に委員会をつくり、企業や個人から協賛金を募ってきた。委員会が開いた十五日の会見には一時帰国中の吉野さんも同席し、「世界で見てきた最高のものをふるさと富山に贈りたい」と述べた。
 彫刻はイタリアで制作して海路で移送中。到着後に富山市に寄贈する。協賛金は目標の四割に達していて、二月上旬からはインターネットを使って資金を募る「クラウドファンディング」も始める。設置場所に埋め込む県民のメッセージも今後募集する。(問)実行委運営事務局076(461)5718