元ヤクルトなどプロ野球の監督で「ノム」さんの愛称で親しまれた野村克也さん死去について、東北楽天で十二年間プレーし、今季から二軍外野守備走塁コーチを務める牧田(まきだ)明久さん(37)=鯖江高出身=は、キャンプ地の沖縄県久米島で練習が始まってすぐ、知らせを受けた。二〇〇六年から四年間、直接指導を受けた恩師の突然の訃報。「自分を一軍に定着させてくれた監督。残念でならない」と悼んだ。
 監督就任後のミーティングは野村さんならではのものだった。「野球の歴史やあいさつを含めた人間としての姿勢など、技術以外のことをよく聞かされた。仕事観も人生観も変わった」
 野村さんは俊足、強肩の牧田さんを「専守防衛の自衛隊」と評し、守備固めで起用。そこから一軍に定着するようになった。「先の先まで読む人で、こちらも考えて野球をすることを学んだ。守備を評価してもらえたのはうれしかった」と振り返る。
 野球だけでなく、人間性を磨くことの大切さも教えてくれた知将。自身も指導する立場となり「学んだことを若い選手たちに伝えていきたい」と決意を新たにしていた。
 (山本真喜夫)