国選択無形民俗文化財の「蓬莱祀(おらいし)」が十一日、越前市粟田部町の岡太(おかふと)神社周辺であった。地域住民らが高さ約六メートルの山車を引いて巡行し、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを願った。
 継体天皇の即位を祝ったことが始まりとされる神事で、保存会や壮年会などが協力して続けている。山車は地元住民が協力して仕上げ、わらを使った直径約三メートルの俵を台座にして、繭に見立てた餅を付けたクリの木の枝などで装飾されている。
 神社の鳥居の前で神事が営まれた後、地元の花筐(かきょう)小学校の児童らが台車に乗り込み、太鼓を打ち鳴らし山車巡行がスタート。音頭取りの掛け声が響く中、住民らが山車につながる綱を引いて歩いた。
 保存会の宮田尚一会長(82)は「町内の心をつなぐ行事で、年々大勢の人が参加してくれることが喜び」と話した。

 (中場賢一)