長野県阿南町に江戸時代から伝わる人形芝居「早稲田人形浄瑠璃」の公演(中日新聞東海本社後援)が十一日、浜松市中区のクリエート浜松であった。同町の早稲田神社で毎年八月に奉納される国選択無形民俗文化財の人形芝居に、市民ら三百五十人が見入った。
 大衆への娯楽提供より神への奉仕の精神が色濃く残るのが特徴とされ早稲田人形芝居と呼ばれる。公演に先立ち早稲田人形保存会の関内利康会長は「三番叟(さんばそう)では三人の人形遣いが頭、手、足を動かす。息が合わないとちぐはぐになる」と説明した。
 公演では黒い衣に黒頭巾の三人が、緑の着物を着せた人形を操り、力強く床を踏み締める形を決めて来場者の無病息災、家内安全などを祈った。三番叟のほか、数奇な運命をたどった親と娘を描いた「奥州安達ケ原三段目 袖萩(そではぎ)祭文の段」も披露した。
 人形芝居は県文化財団の助成を受け、NPO法人みらいネット浜松が手がける三遠南信伝統民俗芸能公演の一環で開いた。
(勝間田秀樹)