米原市甲津原の空き家で今春から、古民家での民泊事業が始まる。建築業者らの「古民家再生協会滋賀」や、地元の自治会などでつくる「びわ湖の素・米原古民家暮らし協議会」が、宿泊者向けの体験型プログラムを企画中。田舎暮らしを味わいたい観光客向けに、多彩な案を練っている。
 築百二十年ほどの木造かやぶき平屋建ての空き家を三月末をめどに改修している。延べ床面積は百十三平方メートル。昔ながらの趣を残しながら、ダイニングキッチンや洋室、ウッドデッキなども備え、一棟丸ごと貸し出す。
 体験プログラムは、農業や工芸、伝統料理などを検討。地域の人たちと交流し、都会では経験できない過ごし方を提案できるような具体案を詰めている。将来移住につながるよう、家族連れや若いグループを特にターゲットにしつつ、外国人や学生なども含めた広い層に地域の魅力を発信できるようにする。
 今回使う物件は、家主が亡くなった住宅で親族が空き家バンクに登録。古民家再生協会滋賀会員の田辺工業(長浜市)が買い取って改修している。宿泊事務の運営は、空き家の利活用を手掛けるKOMINKA企画(長浜市)が担う。
 米原市によると、市内に八百軒以上の空き家があるが、バンクの登録数は五十軒ほどにとどまる。市の担当者は「今回の取り組みが、空き家活用のモデルになれば」と話す。
 古民家再生協会滋賀の大森敏昭会長は「全国の人が、この地域を旅行先に選んでくれる仕組みを作り、地域経済の発展につなげたい」と意気込む。
 (安江紗那子)