自然の癒やしを求めて訪れる人々を案内する森林ガイドの講習会が十二日、松川町の温泉施設「清流苑」で開かれた。県内には、NPO法人「森林セラピーソサエティ」(東京都)が認定する森林セラピー基地が十カ所あり国内最多。県は「森林セラピー県」として、企業研修やインバウンド(訪日外国人)向けに森林資源を活用しようと、ガイド育成に力を入れている。
 森林セラピーでは、森での散策や呼吸法などで、身体的・精神的な健康促進、病気の予防につなげる。県林務部信州の木活用課によると、二〇一六年時点で県内の森林ガイド利用者は約五千人。県は二二年度までに利用者を一万人にすることを目標に、森林づくり県民税を財源とした森林セラピー推進支援事業を実施している。一八年度からは各地のセラピー基地でベテラン森林ガイドによるガイド研修会を始めた。
 この日の研修会には、南信地域を中心に経験年数が五年未満の森林ガイドら二十二人が参加した。座学では信濃町で森林ガイドを務める高力一浩さんが自身の体験や科学的研究に基づいた森林セラピーの健康効果などを解説。その後、信濃町で長年活躍する森林ガイド二人と共に、清流苑近くの森林セラピー基地「およりての森」を散策した。
 塩尻市から参加したNPO職員の荻場美穂子さん(59)は「自己紹介を緊張しがちな最初ではなく、あえて散策中に行うなど、本では学べないガイドの工夫がよくわかった」と話した。

 (飯塚大輝)