瀬戸市で一日から始まった「陶のまち瀬戸のお雛(ひな)めぐり」に合わせて、瀬戸焼でつくったおひなさまの地上絵が、同市蔵所町の瀬戸蔵ミュージアムにお目見えしている。今回初めて背景まで描き込み、制作風景のパラパラ漫画も作った。新たな試みで来場者をもてなしている。三月八日まで。
 地上絵は同ミュージアムに提供された器などを使い、毎年九月の招き猫まつりと二月のお雛めぐりに合わせて制作。今回はミュージアムの職員とボランティアの計八人で四時間あまりかけて作った。
 縦三・六メートル、横五・四メートルの地上絵は、干支(えと)にちなみ、ネズミの男びなと女びなをデザイン。今月十六日まで同ミュージアムで開かれている染付窯元「千峰園」に着目した企画展に絡めて、同窯元でよく見受けられるデザインの「富士山」を背景にあしらった。
 「八人で意見をぶつけ合いながら突き詰めて作業した」と語るのは学芸員の岩井理さん。男びなと女びなの笑っている目は、黒と白の皿の重ね具合でうまく表現。妥協を排した制作風景を、約二分ごとに定点撮影した写真約百三十こまでたどったパラパラ漫画も制作し、会場でも閲覧できる。
 同じく学芸員の森杉直子さんは「お皿一枚一枚に職員やボランティアの思いがこもっている」と強調。岩井さんは「瀬戸ならではのものを作りたいと思っていて、みんな苦労して良い物ができた。制作風景が詰まっている漫画も見てほしい」と笑顔を見せた。
 同ミュージアムでは四月五日まで「千代紙のつるし飾り」も展示されている。
 午前九時〜午後六時。二十五日と三月二十三日が休館。一般五百二十円、六十五歳以上と高大生三百十円、中学生以下など無料。(問)同ミュージアム=0561(97)1190
 (吉本章紀)