市新年度予算案 自生阻む環境ドローンで撮影
 国の天然記念物に指定されている氷見市十二町潟上流部のオニバス発生地で、約四十年間、自生が確認されていないのを受け、市は新年度から、小型無人機ドローンなどを使った調査に乗り出す。(小寺香菜子)
 新年度予算案に調査費約二百万円を計上した。ドローンを使って水面の面積を割り出し、オニバスの邪魔になるガマやヨシの生育状況を調べる。また、オニバスの茎を食べるアメリカザリガニや根を抜くカメなどの調査もする。市は市議会で予算が可決された後、文化庁に許可を申請し、六月ごろから調査する。
 天然記念物に指定されている発生地は十二町潟上流の約一万五千平方メートル。オニバスは一九七九年にいったん自生が途絶えたものの、潟の底の掘り起こしやガマ刈りの効果で、二〇〇五年に指定地外で自生が確認された。現在も指定地外の別の場所で自生し、十二町潟水郷公園内のオニバス池などでも葉を広げている。
 オニバスはスイレン科の一年草。環境省のレッドデータブックで絶滅危惧2類に指定されている。七月ごろから表面にトゲのある葉を直径一〜二メートルほどまで広げ、八月から九月に赤紫色の花を咲かせる。
 オニバスの種子は水底の泥の中で生き延びることができるため、何年もオニバスが見られなかった場所でも、〇五年の事例のように、突然芽を出すことがある。市教委の西尾正輝主任学芸員は「現状を明らかにして、オニバス再生への策を探りたい」と話している。